music diary

2018年

10月

28日

ダニエル・シュー ピアノリサイタル

21歳の若きピアニスト、ダニエル・シューのリサイタルに行きました。ベートーヴェンピアノソナタ31番から始まるプログラム。軽やかでありながら軽々しくはなく、重厚ではあるけれど重々しくはない、そんなベートーヴェン、素晴らしい演奏でした。年齢からか、演奏前のお辞儀の時に浮かべるちょっとした微笑みからか、こちらもリラックスして聴ける肩の凝らない演奏会でした。弱音からfffまで、ダイナミクスの幅もあり、それに何より音が本当にきれい。アンコールのトロイメライはその極致でした。これから年齢を重ねてますます演奏の幅も広がっていくことでしょう。しばらく注目して聴き続けていきたいピアニストです。

2018年

9月

21日

小菅 優さんピアノリサイタル

東京オペラシティコンサートホールで小菅優さんのリサイタルを聴きました。「火」をテーマにしたプログラム。チャイコフスキーの「炉端にて」からストラヴィンスキーの「火の鳥」まで。暖かみのある優しい炎がだんだん激しく燃え盛っていくような選曲。3部構成の1部ではどこかこもっているような音に聴こえたのは弱音ペダルをずっと踏み続けていたからなのか、2部に入って音が抜けて聴こえ、さらにアンコールで弾いた「炉端にて」も冒頭のものと全く違う音色での演奏でした。ご本人のドレスも3部それぞれで違う赤みのものに着替えていらっしゃいました。全体を通して自分自身が絵画を鑑賞しているように感じる演奏会でした。

2017年

3月

28日

ピアノオーディション全国大会

公益財団法人日本ピアノ教育連盟第33回ピアノオーディションJⅡ部門全国大会を聴きに行きました。会場は東京音楽大学B館スタジオ。ホールとも違う大きさの会場、聴衆、審査員の先生方と近い距離での演奏、演奏者の緊張が伝わってきます。それでも地区優秀賞を受賞して全国大会に臨んでいる皆さんの演奏、いずれも素晴らしくそしてとても勉強になりました。

2016年

1月

10日

クリスチャン・ツィメルマン ピアノリサイタル

横浜みなとみらいホールでクリスチャン・ツィメルマンのリサイタルを聴いてきました。
オール・シューベルト・プログラム。12月に行く予定だった東京文化会館でのリサイタルが本人の体調不良のため公演中止となり、今日は大丈夫かなと思っていました。体調不良を乗り越えての演奏だったかもしれませんが、もちろん、そんなことは微塵も感じない素晴らしい演奏でした。
音に一粒一粒があたたかい光をまとっているような、そんなツィメルマンのピアノを堪能しました。

2015年

5月

18日

 タブリーナ・ヒラリーナ

YAMAHA音楽活動支援コンサートに行ってきました。
第1夜、第1部のタブリーナ・ヒラリーナは女性のピアノデュオ。ドビュッシー、ブラームスの連弾では音色の変化や気持ちのいいリズムの動きを堪能しました。でもなんといっても弾き手でもある田淵紗恵子さん編曲によるブルクミュラー/25の練習曲、リムスキー・コルサコフ/熊蜂の飛行の連弾が楽しかったです。斬新なアレンジ思わず微笑みながら聴き入ってしまいました。
お二人のこれからの活動が楽しみです♪

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2015年

1月

17日

樫本大進/エリック・ル・サージュ

横浜みなとみらいホールで樫本大進さん、エリック・ル・サージュのデュオリサイタルを聴いてきました。フォーレ、プーランク、フランクのヴァイオリンソナタ。二人の信頼関係が演奏やステージ上でのちょっとしたアイコンタクトにも垣間見え、それは包容力のある音楽として客席に届いたように感じました。ル・サージュはソロの演奏としてCDでプーランクなどを聴いたことがありますが、生の音を聴き、その繊細な音の輝きに魅了されました。ソロリサイタルを是非聴いてみたいピアニストです。

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2015年

1月

13日

東京交響楽団 第104回 名曲全集

ミューザ川崎シンフォニーホールで東京交響楽団の演奏会を聴いてきました。ステージをぐるりと囲む客席、2階の私の座席からは打楽器、管楽器の奏者がとても良く見えて視覚的にも楽しめる演奏会でした。プログラムはヨハン・シュトラウス/春の声、チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番、ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界より」。協奏曲のソリスト、中村紘子さんはなんとアンコールを3曲も披露してくださいました。1曲目はショパンの革命のエチュード。私が小学生の時、自分で最初に買ったクラシックのレコードが中村紘子さんのショパンアルバムで、その中に革命エチュードも収録されていました。感慨深く演奏に聴き入りました。

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2014年

12月

14日

ポゴレリチ ピアノ・リサイタル

イーヴォ・ポゴレリチのピアノリサイタルに行きました。
開場後客席に入ると、ご本人がセーターにスラックス、ニット帽といういでたち、ピアニッシモの音量でピアノを弾いていました。指、ピアノを温めている感じ?それは開演10分前まで続きました。

個性的な演奏をすると言われるポゴレリチですが、全てのプログラムが終わった後、アンコールはないよという意思表示なのか、椅子をピアノの奥に押し込めるなど(しかも足で!)演奏以外にも風変わりな面が。アンコールはないとわかっていても、場内が明るくなっても、客席からの賛辞の拍手はなかなか鳴りやみませんでした。

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2014年

11月

30日

第31回ピアノ・オーディション

日本ピアノ教育連盟 第31回ピアノ・オーディション全日程が終了しました。今回のオーディションでは本番で一番良い、あるいはいつも通りの演奏をするということの難しさをあらためて感じました。メンタル面のフォロー、音楽ホールでの演奏をイメージしたレッスンなど、あと一歩及ばなかったこともあるかと反省しなければなりません。

今回の結果を真摯に受け止め、また日々のレッスンに還元して行きたいと思います。


2014年

11月

27日

ダン・タイ・ソン ピアノリサイタル

紀尾井ホールでダン・タイ・ソンのリサイタルを聴いてきました。1980年のショパンコンクール覇者、一度聴いてみたいピアニストでした。ラヴェルの演奏では綿に包まれているような柔らかくふくよかな音、またはきらきら輝く光を感じる音、弦楽器を想像させる長い呼吸の音、多彩な音色に引き込まれました。でもなにより心を奪われたのはアンコールで演奏したショパンの11番のノクターン。CDなどで聴き、おなじみの曲ですが、あらためてステキな曲だと思わせてくれた演奏でした。

2014年

11月

10日

ユンディ・リ ピアノリサイタル

サントリーホールのユンディ・リのリサイタルに行きました。当日に演奏順の変更があり、1曲目の予定だったシューマン/幻想曲が後半の1曲目に。スタートはショパンコンクールでもポロネーズ賞をとったアンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ、お手のもの。。。というようなリラックスした始まり、続くベートーヴェン ソナタ「熱情」は昨年のリサイタルでも演奏しましたが、前回よりテンポが安定して、精密な演奏でした。

後半のシューマン/幻想曲、リスト/タランテラ、良かったです。シューマンは謝肉祭をレコーディングしていますがとても好きな演奏、個人的にはベートーヴェンよりシューマン、リストが今のユンディには合っているような気がしてなりません。

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2014年

10月

18日

清水和音 ピアノリサイタル

浜離宮朝日ホールで清水和音さんのリサイタルを聴いてきました。プログラムはショパン/即興曲、幻想曲、ラヴェル/水の戯れ、リスト/ペトラルカのソネット、スクリャービン/ソナタなど。

ピアノの音をよく真珠の粒に例えて表現しますが、清水さんの音は繭玉のよう。輪郭がとても柔らかく、それでいて核はしっかりとしている感じ。そして多彩な音色。ハープのように聴こえたり、鐘のように聴こえたり。音に魅了されたリサイタルでした.

2014年

7月

23日

第17回発表会

第17回発表会が終了しました。ご参加くださった生徒の皆さんお疲れさまでした。そしてご来場くださいましたみなさま、ありがとうございました。

どの生徒さんも舞台裏でスタンバイしている時にでてくる言葉は「緊張する」「ドキドキする」。幼稚園児の生徒さんも大人の生徒さんも同様です。ひとたびステージに出ていったら、もうそこは私の手の届かない場所。祈るように舞台裏で聴き入るしかありません。でもその緊張を乗り越えて皆さん立派に演奏なさっていました。

 

今回も映像作家の仁禮敏朗氏にビデオ撮影をしていただきました。前回よりさらにカメラが1台増えて計4台のカメラで撮影。客席からはご覧いただけない貴重なアングルからの映像にご期待くださいませ!

2014年

6月

22日

萩原麻未さんピアノリサイタル

2010年にジュネーブ国際コンクール ピアノ部門で優勝した萩原さん、一度聴いてみたいと思っていたピアニストです。プログラムはフォーレ/ノクターン、ドビュッシー/ベルガマスク組曲、喜びの島、ラヴェルなど。

フォーレのノクターン、ピアノの周りにある光を集めて一本の煌めく絹糸に紡いで彼女の中から生まれてくるような音色。また、光を温かな色合いに変化させてぼんやり照らすような音色。同じ弱音でも実に多彩な音色での演奏、素晴らしかったです。喜びの島では打って変わってダイナミックな演奏。フランスものはわりとすっと通り過ぎるように聴いてしまいがちなのですが、萩原さんの演奏には心を掴まれました。今後また演奏会があれば是非聴きにいきたいピアニストの一人になりました。

2014年

6月

20日

チック・コリア&ゲイリー・バートン

チック・コリア&ゲイリー・バートンのライブを新しくできたよみうり大手町ホールで聴いてきました。大好きな曲♪What Game Shall We Play Today♪の演奏があることを期待していましたが残念ながらありませんでした。聴きたい曲をお目当てに行くクラシックの演奏会とは違うのだと痛感。前半は二人のエキサイティングな応酬、後半はストリングスも入って少し静かな雰囲気に。聴きたい曲の演奏がなくても大満足だったのは言うまでもありません。

2014年

6月

15日

小曽根真with読響

大田区民ホールアプリコでジャズピアニスト小曽根真さんと読響の共演を聴いてきました。曲目はラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲。ピアノだけの演奏になる場面では小曽根さんのアレンジが入り、ひと味違ったラフマニノフになりました。楽団との共演が終わり小曽根さんのアンコール♪読響のコントラバス奏者のお一人が上着を脱ぎ、弓を置き、小曽根さんと共演。照明が変わり、一気にジャズセッションの世界に。ラフマニノフ、ガーシュウィン、セロニアス・モンクなどの曲をモチーフにした即興演奏。やっぱり小曽根さんはジャズがいいな。。。と思ってしまうのでした。

その後は読響によるチャイコフスキー/交響曲第5番。指揮者が井上道義さんの体調不良により山田和樹さんに変わりましたが、音がきっぱりとしており、輪郭のはっきりした音楽になっていて堪能できました。

2014年

6月

01日

菊地裕介さんピアノリサイタル

東京オペラシティリサイタルホールで菊地裕介さんのピアノリサイタルを聴いてきました。プログラムはショパン/幻想ポロネーズ、ラヴェル/鏡、シューベルト/ソナタ第21番。ラヴェルが良かったです。音楽の輪郭がはっきりしていてどのような曲なのかがしっかり伝わってくる演奏。テクニックと解釈が素晴らしい。

アンコールがなんと「展覧会の絵」全曲でした!今年の大雪の日に行ったリサイタルで弾いた曲だそうですが、雪の為来場できなかったお客様がいるので。。ということで、説明をしたあと、すっと座りすぐ弾き始めました。それが何か気軽な感じのプロムナードで、たまたま入った美術館で次々と素敵な絵に巡り会えるような気分になれる、そんな心惹かれる演奏でした。

2014年

5月

27日

パスカル・ロジェ ピアノリサイタル

大田区民ホールアプリコでパスカル・ロジェのリサイタルを聴いてきました。フランスものを勉強するときにいつもCDを参考に聴いているピアニスト。今日のプログラムもドビュッシー、ラヴェル、プーランクと全てフランス曲。いい意味でCDと変わらない確固たるテクニックに基づいた素晴らしい演奏でした。音の一粒一粒の繋がりがわからないくらいレガートで柔らかい流れがあるかと思うとキラッと光る一音がある。その紡ぎだす豊かな音色に酔いしれました。

アンコールでは「ワタシハニホンゴガジョーズジャアリマセン」とエクスキューズしながらも自らマイクを握り曲紹介。会場がなごやかになったところで演奏されたアンコール曲は滝廉太郎の「花」。ロジェの為に日本人作曲家が編曲したものでフランスものをずっと聴いていた耳にとても新鮮で心地よく聴くことができました。

2014年

4月

26日

Lang Lang ピアノリサイタル

サントリーホールのランランピアノリサイタルを聴きに行ってきました。モーツァルト/ソナタ3曲、ショパン/バラード全4曲というプログラム。モーツァルトの出だし、どこからともなく柔らかく,美しく、愛に満ちた音がきこえてきたという感じ。自由自在に、個性的に、強弱、緩急をつけ完全に自分の手中に納めているという印象の演奏でした。

バラード4曲の中では3番の演奏が一番私にはしっくりきました。1番や4番では、その圧倒的なテクニックをもって弾くテンポの速いコーダに自分の気持ちがついていけず、あれよあれよという間に曲が終わってしまいました。

聴衆のスタンディングオベーションに応え、アンコール3曲演奏。最後のモーツァルトのトルコマーチではまたまた超速弾き!聴衆はそれを楽しみ、会場が温かい雰囲気に包まれました。演奏家と聴衆が一体化するというクラシックの演奏会ではなかなかない雰囲気を作り出すランラン、素敵な人だと思いました。

2014年

4月

20日

音楽劇「わが町」

俳優座プロデュース公演、音楽劇「わが町」を拝見しました。1月に俳優座で拝見して興味を持ち、今日は2回目の観劇。主演の土居裕子さんはさすがに声楽を学んでいらした方、声にも透明感があって歌声に魅了されました。

なにより、その演奏で舞台の流れを作っていくピアニストの佐藤拓馬さんが素晴らしかったです。ソロの演奏のように自分のタイミングで演奏するのではなく、それぞれの役者さんの呼吸に合わせ、動きのきっかけを作り、またシーンをおさめる。かたときも気を抜くことなく演奏するのはとても大変なことと推察します。アップライトピアノでの演奏でしたが、グランドピアノと比較してやはり様々な部分で表現に限界があると思われるなか、佐藤さんは強弱の幅も豊かに、歌、台詞に寄り添い、とてもきれいな音で聴き手の心をつかむ演奏をなさっていました。

役者さんたちのお芝居、歌も1月に拝見した時よりもまとまっているように思いました。

とても素晴らしい舞台でした。

2014年

4月

19日

清水和音さんピアノリサイタル

浜離宮朝日ホールで清水和音さんのピアノリサイタルを聴きました。曲はスカルラッティ/ピアノソナタより6曲、バッハ/パルティータ第2番、ラフマニノフ/エチュード「音の絵」作品39。スカルラッティではピアノ、ピアニッシモの音がとても美しく、軽やかで、それでいて芯のある音でした。同音の連打などテクニック的にとても難易度が高いと思われるフレーズをなんていうことない風に完璧にこなしていらっしゃり、なんというか、余裕を感じる演奏でした。今日のリサイタルは「ピアノ主義」と銘打った公演の第1回目、10月に行われるショパン、ラヴェルなどの作品を演奏される第2回がとても楽しみになりました。

2014年

3月

02日

第34回 東音ピアノコンクール

狛江エコルマーホールで東音ピアノコンクール本選会が行われました。幼稚園児の生徒さん6名、小学2年生の生徒さんが1名参加。幼稚園児の生徒さんは当初7名参加の予定でしたが一人の生徒さんがインフルエンザにかかってしまわれて残念ながら欠場でした。

他の先生が指導されている参加者の演奏は客観的に聴けるのですが、自分の生徒の演奏となると気持ちが入りすぎてドキドキ。ステージで一生懸命、立派に演奏する姿に胸がいっぱいになって、客席から「頑張ったね!良く弾けたよ!」とただただ大きな拍手を送るしかないのでした。

指導者としては結果を真摯に受け止め、また次のスッテプへ生徒さんを導いていけるよう努力したいと思います。

2014年

2月

27日

成岡明子さんリサイタルゲネプロ

3月12日に開催される成岡明子さんのリサイタル、当日私は裏方としてお手伝いする関係で今日はゲネプロを聴かせていただきました。

タイトルに「祈りのバッハ2」とありますが、今回のリサイタルの収益金の一部は2年前のリサイタルに引き続き「東日本大震災被災地音楽復興支援・被災地へピアノをとどける会」に寄付されます。

明子さんのピアノは音色そのものに温かみがあり、その音で奏でられる演奏には彼女の想いが凝縮されていてそれが私の心に響いてきました。

通しの演奏を客席で聴かせていただいた後、ステージに上がりピアノのすぐ脇でバッハの平均律を拝聴。ピアノの音の振動を身体で感じながら演奏を聴くという素晴らしい体験ができました♪

2014年

1月

05日

ニューイヤーコンサート

東京交響楽団のニューイヤーコンサートに行きました。

プログラムはワーグナー/楽劇ニュルンベルクのマイスタージンガー第1幕への前奏曲、チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番、ドヴォルザーク/交響曲第9番。ワーグナーでは管と弦の織りなす音の交差に酔いしれました。チャイコフスキーのソリストは中村紘子さん。次にくるのは到達点の強い音と思って聴いていると、抜いてくる…そんな演奏が今までの私の思っていた中村紘子さんと違い新鮮でした。ドヴォルザークが終わり、アンコールにニューイヤーコンサートの恒例、ラデッキー行進曲。手拍子をするのが苦手な私はじっとして聴いていました。

2013年

12月

26日

クリスマスコンサート

成岡明子さん主催のクリスマスコンサートに行ってきました。成岡さんは高校の同窓生で桐朋子供のための音楽教室、東京都市大学でピアノ、ソルフェージュを指導されている方です。プログラムの前半は門下生の演奏、後半は成岡さんの演奏という構成でした。門下生の方は皆さんタッチがしっかりしていて音が良く響き、ピアノに真摯に向き合う気持ちが伝わってくる素敵な演奏でした。前半の最後にはやはり高校の同窓生でピアノ教師をしている友人二人が連弾で参加、モーツァルトの四手のためのソナタを演奏しました。きちんと弾かないとサマにならない曲をテクニックだけでなく気持ちを合わせて演奏、アンサンブルの楽しさをあらためて感じさせてくれました。

成岡さんの演奏はベートーヴェンの月光、吉松隆のプレイアデス舞曲集Ⅳより4曲。感動しました。心に響く月光、ピアノの音のきらめきを感じさせてくれるプレイアデス舞曲。アンコールの「星に願いを」で心をわしづかみにされて涙。3月に開催される彼女のリサイタルが待ち遠しいです。

2013年

12月

23日

江副記念財団コンサート

紀尾井ホールで行われた江副記念財団コンサートに行ってきました。1990年代生まれの若いヴァイオリニスト、チェリスト、ピアニストが出演。ヴァイオリンの弓新(ゆみあらた)さんの伴奏者、佐藤卓史さんが良かったです。曲がミヨーの屋根の上の牡牛、モンティのチャルダッシュということもありますが、ノリが良くて、音の色彩もあり、是非この方のピアノソロの演奏を聴いてみたいと思いました。

2013年

12月

21日

ツィメルマン ピアノリサイタル

クリスチャン・ツィメルマンのピアノリサイタルに行きました。

11月に行われる予定だった公演がご本人の体調不良(腰痛)のため今日に延期に。

プログラムはベートーヴェンの後期3大ソナタ。

30番の演奏が始まり、最初はなんとなく客観的に聴いていましたが、第3楽章の和音が天上から降りてきて、それは同時に天上にも届く音だと感じたら胸がいっぱいになってしまって、そこからは涙を止める事ができませんでした。

ベートーヴェンの1番から始まるソナタの最後の最後、

32番の第2楽章を閉じる音がピアニッシモで奏でられ、静寂が訪れました。

 

演奏を終えたツィメルマンにいつまでも拍手を送りたい気持ちと、まだ腰痛が辛そうにお見受けするのに拍手に応えて何度もステージに出てくださる姿に申し訳ない気持ちと…そして客席が明るくなりホッとしました。

2013年

12月

12日

ユンディ・リ リサイタル

ユンディ・リのピアノリサイタルを聴きに行きました。このところの中国との緊張関係から昨年のように来日がキャンセルになるのではと危惧していましたが無事開催されました。ショパンコンクールで優勝した時からその演奏に魅了されずっと聴いています。でも、今、彼がどのうようなことを考えピアノを弾いているのかが今日の演奏からは伝わってきませんでした。彼の曲に対する想いのようなものが私にはわかりませんでした。ユンディにはピアニストとして大成して欲しいというもはや親心のような気持ちを抱いている私、来年の来日時のリサイタルに期待したいです。

2013年

11月

24日

第30回ピアノオーディション

11月17日、24日と日本ピアノ教育連盟ピアノオーディションの本番がありました。様々な参加者の皆さんの演奏を聴く事はとても勉強になりますし、またコンクールの場でどのような演奏が良い評価を受けるのか考えさせられる事もあります。地区優秀賞、奨励賞とありますが、本当に僅差での結果。本番での演奏に向けて練習を積み上げて行く事が大事であり、それによって力がつく事は間違いありません。どの参加者の皆さんにもまた来年頑張ろうとエールを送りたいと思います。

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2013年

11月

23日

ジャン=マルク・ルイサダ演奏会

ルイサダは私が「嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす」を勉強していた時、様々なピアニストの演奏をCDで聴いて一番しっくりきて心酔し、一度リサイタルに行きたいと思っていたピアニストです。今日のプログラムはショパンのマズルカ、ワルツ、ドビュッシーの前奏曲などの小品とモーツァルトのソナタ。最初に弾いたマズルカの冒頭でその音の柔らかさ、美しさに心を奪われました。全曲楽譜を見ての演奏でしたが、聴衆の拍手に応える際、譜めくりの女性にも一礼するなど温かい人柄が伝わってきて、こちらもリラックスして演奏を聴く事ができました。アンコールのバッハまで、美しい音で奏でる叙情的な演奏、素晴らしいリサイタルでした。

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